エピソード13-3「セルフイメージを変えると人生も変わる」
『そしてね、セルフイメージが思考に大きな影響を与えるんだよ。』
「セルフイメージ?」
『うん。
「自分が自分のことをどんなふうに見ているか。」がセルフイメージだよ。
人がジャッジしているのは他人のことだけではない。
自分のことも、いつだって判断し、批判し、責めている。
だから人のことも責めてしまうんだ。』
「どういうこと?」
『自分が自分に対してとる態度が、他人への態度なんだよ。
自分が自分を厳しく判断しているから、他人のことも厳しく判断してしまう。
自分が自分を責めるから、他人のことも責めてしまう。
自分が自分を傷つけているから、他人のことも傷つけてしまう。
自分が自分を大切にできないから、他人のことも大切にできない。
自分との関係を良好にしていけば、他人のことを傷つけることはなくなるんだ。
セルフイメージが悪い人。
すなわち自分のネガティブな側面にばかりスポットを当てている人の思考はネガティブに傾きやすい。
セルフイメージが良い人。
すなわち自分のポジティブな側面にばかりスポットを当てている人の思考はポジティブに傾きやすい。
いろんな境遇の人がいるよね。
過去の辛い記憶によってセルフイメージが悪くなっている人もいる。
でもね、セルフイメージは今からでも変えていけるんだ。
セルフイメージをよくすることで、自分への見方が変わる。
そうするとね、思考がポジティブになる。
思考がポジティブになることで、心地良い現実を引き寄せる。
人生をより良くすることができるんだよ。』
「でもアーシャ、どうしたらセルフイメージを良いものに変えられるの?
ぼくは辛い記憶はそこまでないと思う。
それでも自分のことを良いふうに見るのは難しいよ。」
『優くん、スマートフォン持ってる?』
「うん。」
『スマートフォンのメモに書いていってほしいんだ。』
「何を?」
『「自分のポジティブなところ」を書いていってみて。』
「ポジティブなところって?」
『自分の良いところ。
素敵なところ。
誇れるところ。
好きなところだよ。
自分のポジティブな側面を書いていくんだ。
30こ以上は書いてほしいな。』
「え・・・30こもないよ。」
『気付いていないだけだよ。
見えていないだけ。
見ようとしていないだけなんだよ。
今、もし見つけられないなら、それでもいい。』
「いいの?」
『うん。
そういうときは「こうなりたい。」
っていう理想の姿を混ぜながら書いていけばいい。』
「それだとセルフイメージでは無いよね?ただの理想像だよ。」
『理想を思い描けるということは、その側面をもっているということだよ。
それにね、その書いたことが自分のセルフイメージになっていくんだ。
人は理想を思い描くことで、意識がそこに向かっていく。
理想を思い描き続ければ少しずつ人は理想通りの自分になれるんだ。』
「目標や夢みたいな感じ?」
『うーん。
今はもっと単純なものでいいんだよ。
・ぼくは優しい
・ぼくは穏やか
・素敵な笑顔
・思いやりがある
・運がいい
・家族に恵まれている
・ゴミを拾う豊かなこころをもっている。
・お菓子作りが上手
・愛犬が可愛い(えへ)
こんな感じで、自分の素敵なところを書いていくんだ。
ゆっくりでいいよ。』
ぼくはスマートフォンに打ち込んでいった。
「今の自分」と言われると悩んでしまうけど
「理想の自分」と言われるとたくさん思いついた。
「アーシャもやったことある?」
『うん、あるよ。
優くん、目を閉じてみて。』
ぼくはアーシャに言われた通りに目を閉じた。
すると頭のなかに映像が浮かんだ。
紙にズラーっと言葉が書いてある。
「何これ!?
何か見えたよ。」
『ぼくの記憶を見せてあげる。
目を閉じたまま、深呼吸をして。』
ぼくは深呼吸をした。
すると言葉がはっきりと見え始めた。
「アーシャのポジティブなところ
・可愛い
・優しい
・穏やか
・思いやりがある
・波動が高い
・運がいい
・家族に恵まれている
・友人に恵まれている
・愛する存在がいる
・自分の価値を信じている
・豊か
・柔らかい雰囲気
・落ち着いている
・困っている人に手を差し伸べる
・ゴミを拾う
・思考を観察している
・心を大切にしている
・手が綺麗
・爪も綺麗
・スタイルも好きだ
・目も綺麗
・口元も可愛い
・言葉を大切にしている
・陽気
・愉快
・神秘的
・日向ぼっこが上手
・ジャンプが上手
・毎日に感謝している
・全てに感謝している
・全ての存在に感謝している
・宇宙に感謝している
・全てを尊敬している
・子供のことも尊敬している
・同じ立場で接することができる
・愛に満ちている
・本当に大切なものを知っている
・伝えることができる
・導くことができる
・自分を信じている
・自分が大好きだ
・自分を愛している
・自分が神の一部だと知っている
・私が人生を創造できると知っている
・自分の不完全さも愛している
・人を祝福し、賞賛できる
・人を大切にできる
・必要なものはすでにもっている
・どこにいても、誰といても、神聖な存在と繋がっている
・ひらめきやインスピレーションを信じて行動できる」
『読んだ?』
「うん。アーシャはこんなこともできるんだね。
人に自分の記憶を見せることも。」
『本当はみんなできるよ。忘れているだけ。』
「そうなの?」
『そうだよ。
でも、できなくても困らないでしょ?』
「確かにそうだね。」
『優くん、さっき書いたものを毎日、読み返してね。
つづけていくと自然とセルフイメージが変わるよ。
すると、思考も自然とポジティブなものになる。
それに読むだけで思考がポジテイブになり、心地良い気持ちになるんだ。
思考がネガティブに傾きそうになった時は
その紙を見たり、理想の自分について考える。
そうすると心地良い気持ちを維持できるよ。』
「やってみるよ。」
「優くん、眠くなってきたよ。」
『家に帰ろうか。』
「だっこしてー。」
ぼくは小さなアーシャを抱っこして家へと帰っていった。
アーシャはぼくの腕のなかで月をじーっとみていた。
まるで、また、月とおしゃべりしているかのように。
<幸せ脳のつくり方メモ>
・外に放った波動は、大きくなって自分のもとに返ってくる。
・セルフイメージが思考に大きな影響を与える。
・「自分のポジティブなところ」を書いて毎日読む。
<読んでくださる皆さまへ>
「」=優が話しています。
『』=アーシャが話しています。